小山ドン足・ギャラリー
light blue
アクリル 抽象画 サイズ : F0 179 × 140
部屋の窓から広い空が見える。そこが気にいってこの部屋に住むことにした。でも中高層のビルが立ち並ぶ街は冷たいコンクリートと鉄だらけ…その点は大嫌いで憂鬱だった。だからいつも思う「これから先この部屋から一歩も出ずに青い空だけを眺めて生きていければ」…と。 ラジオが12時を知らせると、ほぼ同時にお腹が鳴った、結局食べないと生きてはいけない…「しかたない」起き上がって窓から下を覗くと子供達がルール不明なボールゲームをしている「いつもより2,3人は多いかな?」指を使って数えた。通りの西端にチキン料理の店がある…窓から首を出して左を覗いた。店のテラスに青いシャツを着た私の好きな香りがする男性が見えた。「よし!今日はチキンにしよう」。 ビル群の隙間から少なからず青い空が見えるので私は空を見上げながら小走りに店に向かっている…つまり前など見ていない。 「そういえば、あの男性がいつもつけている香水の名は何だったかな?」 私はいつものチキングリルを注文して席に着くなり置いてあるファッション雑誌を読むつもりもないのに開いた。そして香水に詳しそうなウェイトレスを見つけて急かすようにこう聞く「カプチーノを飲んでいるあの男性がつけている香水は何という名前なの?しってる?」するとウェイトレスは面倒くさそうにクイッと黙って上を指さす。私はつられて上を見上げたが青い空が広がってるだけだ。「どういう意味?」もう一度聞こうと思ったけど彼女はすでに別の人を接客していてそこにいなかった。でも注文した料理がテーブルに運ばれてから気持ちはもうチキンで一杯になった。 私は他人からよく"優柔不断"と言われるが自分ではそんな事ないと思ってる。でも青い空をみるとそんな事はどうでもよくなる。
作者:小山ドン足
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